尾陰由美子の耳寄りな話11

尾陰由美子の耳寄りな話11

いきいき・のびのび水中機能改善体操

012年も気が付くと1ヶ月を過ぎようとしています。時間の流れるのは、本当に早いものです。私自身が年を取ったせいもあるかとは思いますが、年を重ねるごとに欲張ってしまい「あれもやりたい!」「これもやりたい!」というやりたい病がひどくなっているせいかもしれません。そのおかげで、人とのつながりがここ数年ぐ~んと広がってきました。TwitterやFacebookのおかげもあると思いますが、実はそんなネットの中の出会いから、私は昨年12月にアンソニーロビンズ(トニーといいます)のDWD(Date with Destiny=運命との出会い)という6日間のセミナーをアメリカパームスプリングスで受けてきました。トニーと言えばコーチングを勉強されている方やビジネスを広く学んでいる方には有名で、世界No.1のコーチということで知られています。残念ながら私の周りのインストラクターやトレーナーの方では知らない方のほうが多いようでした。レーガン元大統領、クリントン元大統領、ゴルバチョフ元大統領、ダイアナ妃、マザーテレサなどなど政治家、企業家、アーティスト、スポーツ選手など多くの有名人のコーチングをしたことでも知られています。

 なぜ、私がフィットネスとはあまり縁のないトニーのセミナーにわざわざ(決して安くなかったのですが)行ったかというと、1つは自分自身の問題として、これからの自分の目標に対しての見極め、自分の周りで精神的、社会的に健康を損ねている人への取り組みのきっかけが見つからないか?という思いだったのです。

今まで、私自身は、フィットネスクラブやスイミングスクールなどに「運動をしたい」もしくは「運動をしなければ・・・」という目的で来られた方々に30年間さまざまなエクササイズやトレーニングの指導を行ってきました。でも、運動を続けられなくてやめた方もたくさんいます。また、運動が必要な人に届いていないといった実感もありました。

そんなジレンマの中で、高齢化社会をむかえ、経済状況も不安定で、目まぐるしく変わる社会情勢に翻弄されて健康を失う人たちを知った時、「どうすればいいのか?」「何が必要なのか?」といった疑問がここ数年ずっと自分の中で悶々とあったのです。指導者の意識を変えてみること、フィットネスのアプローチを変えてみることから始めようと思ってはいたもの、なかなか行動に移せていない自分、そのために自分自身の変革も必要かと思ったのでした。

 トニーのDWDは、私にとってはあまりにも衝撃的でした。それは「ブレイクスルー」と言われるものです。自分の思い込みや価値観がひっくり返って、深い気づきが訪れた時のことをいうのですが、私にそのブレイクスルーが起こったのです。私自身の中にたくさんの「不安」や「怖れ」があったこと、そのことが私の思考や感情、身体をも作り上げてきたことを知るにつれて、びっくりしたり、合点がいったり、抵抗してみたり、光明が射したりの繰り返しの6日間でした。自分の体験を通して、実はこのことは私だけの問題でなく、誰にでもありうる、起こりうる問題なのだとも気づきました。そのことを知らずして、また受け入れずして、自分の身体が自由に動くことはないのだとも理解できました。つまり「運動は必要⇒運動をしなければ⇒でも運動はつらい⇒でもやっぱり運動は必要」といったサイクルにはまって、自分の思い込みの淵から出られないまま、行動に移らないのです。トニーは、「健康の為に運動しなければ」という課題にフォーカスするのではなく、「何がほしい」かにフォーカスするように言っていました。課題を贈り物と捉えて、感情の質を変えていくことを勧めていました。つまり何かワクワクすること、楽しいことをイメージして、そのことを求めていくというのです。「痩せなければ」という課題を「痩せたら、あの洋服が着られる。水着を着こなせる。スイスイスピードに乗って泳いでいる・・・」とワクワクするようにイメージして、感情の質を上げていくのです。そしてそのことは実は身体の状態をも変えていくということなのです。

また逆に身体の状態をよくしていくことは、感情の質も良くしていくことともつながっていくのです。

ということで、トニーのDWDの6日間は、1時間もワークするとダンスタイムやマッサージタイムが入って、自分の気持ちをいつもピークのいい状態に持っていくことが試みられています。自分の目標設定も大きな声を出したり、身体を動かしながら構築していくのです。最初は、照れくささと恥ずかしさがあった私も6日間の内にどんどん解放されて、自由に身体を動かすこと、声を出すこと、考えることが本当に楽しく、子供の頃の自分を取り戻したのでした。そして、この6日間の経験は、フィットネスのプログラムにも指導にもフィットネス以外の運動指導の場にもたくさん活かせるように感じたのです。

自分の生き方を決定づけていた「頑張るルール」から「楽しむルール」へと変換させる手立てを見つけるお手伝いがフィットネスインストラクターの役目なのだと・・・

私が、何となく感覚的にみんなが解放されるエクササイズとして行ってきたプールの中での風船エクササイズは、まさしくそんなプログラムだったことに改めて気づきました。今月は、そのエクササイズを紹介します。

風船つき

色とりどりの風船を1人1個ずつ持ち、手の平で風船をつきながら歩きます。慣れてきたら、手の甲、指先、肘、肩、頭など身体のいろんな場所で風船をついてみます。風船がいろんなところに飛んでいくので、水中をさまざまな方向に歩くことで、バランスを養ったり、周りとの協調性をも養うことができます。何よりもカラフルな色合いがプールを刺激的な場所にすること、子供の頃に戻った気持ちで参加者が自由に身体を動かす心地よさがあります。

是非、お試しください!

いよいよ来月号が、最後の執筆になります。楽しみにしていてください。

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