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No.13 夢から目標へ「1月は決心月」

クラブパートナー誌 2007年1月掲載

連続出張やノロウィルスに襲われて、この原稿も締め切りをとっくに過ぎた状態でパソコンをたたいています。

クラブパートナーの原稿も10回目くらいになりますと私の一言はかなりお小言のようになっているのではないかと不安になりますが・・・

今月は2007年の幕開けの新年号ということで気合を入れるつもりでした。ところが、気合が入りすぎなのか書く材料が見つからずあたふた・・・そんな時、ちょうどTVから松坂投手の大リーグ入り決定のニュースが飛び込んできました。何気なくインタビューを聞いていると彼が「夢はあまり好きではありません。大リーグでボールを投げるということを信じて目標にして今ここにいる!」と言っているではありませんか。「う~~ん、なるほど!」とよくよく考えていると、確かに夢がないのは寂しすぎます。目標がないのもつまらないものです。信じることが出来なければ不安になります。インストラクターとして夢は持てなくても目標を持つことができたら、でも目標を持ってそれを信じなければ、その次の行動が始まりません。私自身は、いつも夢みたいなことをよく考えています。「こんなことが出来たらいいなぁ~」「こんなことしてみたいなぁ~」、そんな夢を最初は身近な人やちょっと会話が弾んだ調子にぽろっと言ってしまいます。自分の夢を他人に語ったとき、ぐっとその夢は現実味を帯びてきます。改めて私は「そうしたいんだ!」から「それをやりたい!」という目標に変わってくるのです。目標が定まると「そのためには何をする?」「何ができる?」「いつまでにする?」「どんな風にする?」なんてプランがどんどん出てきます。こうなるともう止まりません。具体的な絵が頭の中にくっきりと出てきて、毎日がその絵で満たされた頭に半分酔いしれながらまっしぐらに行動を起こすことになるのです。行動を起こすための合言葉は、「やりたいことはチャレンジしてみる価値がある!」「失敗してもいい勉強!」成功した自分の姿をいつもイメージしてそれを信じるのみです。でも身近にぽんと肩をたたいてくれる人がいたり、背中を押してくれる人がいると勇気を持ってもっとたやすく行動に移せることになるはずです。読者の皆さんも、まず自分の夢、目標、信じられること(人)・・・ちょっと考えてみませんか?お正月は、目標や計画を立てるのにはけじめのいい月です。つまり決心月ということですね。

実は、私はこの原稿締め切りぎりぎりまで沖縄にいました。沖縄には、5日間滞在してアクアエクササイズの養成コースを行ってきたのです。沖縄での養成コースは昨年に引き続き2回目です。沖縄でも最近はフィットネスクラブが増えてきています。アクアの指導者が求められているのです。今回の養成コース生は7人でしたが、フィットネスインストラクター、スイミングインストラクター、大学生と指導歴のある人ない人混ざっての養成コース、年齢も21歳~52歳という幅の広さです。沖縄の物価を考えると養成コースに支払う受講料はなかなか高いものだと思いますが、それでもアクアエクササイズを学んで指導しようという人たちの集まりですから、ここに来るまでの決心は並大抵のことではないでしょう。お金もですが、すでに指導現場を持っている方にとっては、時間のやりくりも大変です。9:30~18:30という長時間の講習に、帰って家のこと、子供のことなど手をかけながら最終日の試験に向かっていくのです。受講生1人1人の表情から少しずつ明るさと穏やかさが消えていったのが2日目から、代わりに真剣、必死といった表情が日に日に目立ってくるようになって来ました。たった4日間の養成コースですから、理論の勉強、基本動作の習得、プログラミング、ティーチングと次から次へと課題が押し寄せてくるのです。後で、聞いた話ですが、52歳の受講生が「正直、来なければよかった!やめようか・・・」と思ったそうです。でもそんなときに仲間がいて一緒に頑張っている、励ましてくれる、サポートの先生が手を差し伸べてくれる・・・といったことで萎える気持ち、挫折したくなる気持ちを奮い立たせたようです。私は講師として受講生の1人1人の表情からひしひしとそれを感じ、ただ最後まで7人が頑張り続けてくれることを信じるしかありませんでした。また、受講生にとっては、本人が最後まで「とにかくやってみよう!」「今は言われたことを一生懸命やるしかない!」と自分自身を信じるしかなかったのだと思います。7人の受講生は無事に4日間の養成コースを修了しました。すべてのテストが終わったときの受講生の何と晴れ晴れとした顔、穏やかな笑顔、何ともいえず私はジ~ンとしてしまいました。修了式での受講生の一言一言の重み、いっぱいいっぱいで頑張ってきたために修了書とともに流してしまった熱い涙、それぞれの想いが私の胸に深く染みわたりました。7人の受講生は、ようやくスタート地点に立ったばかりです。このスタート地点に立つために4日間頑張ったわけです。自分の夢が具体的な目標となった日です。これから彼らたちはそれぞれの目標に向かって頑張っていくことだと信じています。

読者の皆さんにもきっとこんな経験はあるかと思います。ただひたすら一生懸命なときには誰もができることです。でも、日々のさまざまな出来事(ストレス)を考えたときに目標を見失ってやがて夢を見なくなっている人も多くなっているのではないでしょうか?夢を語る、目標を持つ、自分を信じて行動する、言葉にすれば簡単なことですが、毎日の中でそれを考える時間を持てていますか?年末年始のちょっとゆっくりとした時間の中で考えてみるのもいいかもしれませんね。

 ということで私こと尾陰由美子の目標といいますとすでに紙面でも公表しましたが、インストラクターやフィットネスクラブの敷居が高い人のためのコンディショニングスタジオを4月にオープンさせることになりました。

スタジオ名も「スタジオ five “f”」と決まりました。5つの「f」のコンセプトを持つスタジオです。「feel」「flow」「free」「fun」「functional」心と身体が解放されて自分自身の自然な状態を取り戻していく場所にしたいと思っています。具体的には、1対1のパーソナルコンディショニングとグループワークのコンディショニングが中心になります。特徴的なのは、スタジオでメニューもいくつか用意されていますが、基本的にはオーダーセッションとなります。申し込まれた方の希望を聞いて、コンディショニングのメニューが決まるのです。金銭的にちょっと1対1は大変という方には、2人~5人でシェアできるセッションもあります。このあたりの詳細は来月号にレッスン&セッションメニューとともにお知らせしたいと思います。わたしにとってのスタジオは夢から具体的な目標となって今まさにそのための行動を起こしている真っ只中になります。大変さと面白さ、苦しさと楽しさ、不安と希望が交錯しながら4月に向けて走ります!

 読者の皆さんもオープンの暁には、ぜひお立ち寄りください。今年は猪年、やっぱり目標に向かってまっすぐに走るしかありませんね。